KUSHIZZI PROJECT  櫛橋 茉由

KUSHIZZIPROJECTオフィシャルブログ

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日本のフェンシングの現状について。

フェンシングは学校単位でやっている。

 

 

ヨーロッパはクラブ単位。

 

日本は韓国と同じく、学校、大学単位。

 

 

 

コーチは学校の先生や、大学の場合OBや教授など。

 

 

 

では、3種目あるフェンシングの

全てにコーチがいるかというと、否。

 

 

そして、3種目あるフェンシングが

それぞれに選手がいるかというと、否。

ほぼ、フルーレである。

 

 

なぜならば日本はフルーレ大国だから。

 

 

フルーレ大国にした昔のご先祖様は頭がいい。

 

 

 

体格で劣る日本人が一番世界と戦える種目だと思う。私はね。

 

 

 

そんなわけで、だいぶ競技人口は増えてきたとしても、

エペサーブルに関しては、まだフルーレには及ばない。

 

 

それに比例するかのように、

フルーレの指導者はいても、

エペサーブルの指導者は少ない。

 

 

仕方がない。

これまでフルーレの試合がほとんどで、

エペサーブルの試合が増えたのはここ最近である。

 

 

 

私は頑固にサーブルを貫き通してきたのだが、

 

もちろん全部やってきたし、知っている。

 

 

ただ人に教えられるか?というと、

サーブルしか教えられない。

 

 

なぜなら、サーブルの知識がエペフルーレとは格段にレベルが違うから。

 

 

知ってはいる。

 

それをうまく伝えるのは練習すればできる。

 

 

だけど、それを垂れ流すのは今はできない。

 

 

なぜなら、選手だから。

 

 

 

当たり前のことだ。笑笑

 

 

 

ただ、サーブルって?という問いに、

非常に簡単に噛み砕いて基本を伝えることはできる。

 

フルーレエペとの違いや、構え方。

競技特性。簡単なやり方。

 

 

それを教えたところで、選手の私には何の影響もない。

なぜならそれは基本で、世界では誰もが知っていて、教科書みたいなものだから。

 

 

うちのコーチが私に教えてくれたものは、

基本はもちろんだけど、応用もだ。

ただ、応用は口で言ってもできないわからないので、

真似するならどうぞやってみてたもれ。って感じ。

 

 

フェンシングの技って面白いのは、

こうだよーっていっても、

そんなんできません!ってなる技が多いんだ。

 

私にしかできない技もあるし、

私には絶対できない技もある。

 

 

それがフェンシングの個性が出る面白い所。

 

 

 

日本の現状で私が言えることは、

指導者の少なさだ。ほんとこれに尽きる。

 

そして、引退後の素晴らしい選手でさえ、

身近にフェンシングがなくなりやめてしまう。

その技は後世に引き継がれない。

 

 

指導者 選手育てる

選手 引退する 辞める 普通に働く

指導者 選手育て続ける 歳をとる

後継者いなくなる

部がなくなる

 

みたいな悪循環じゃないかな?

 

 

 

難しいのだけど、

根本的にきちんとした月謝制のフェンシングクラブを増やさない限り、

そして日本にコーチというのはプロで有料だという意識を根付かせない限り、

 

 

コーチはボランティアで、

フェンシングでは生きていけない。

 

 

イタリアでは月謝制だし、

コーチはプロで有料。

 

 

 

水泳とかでは当たり前のことだと思う。

 

 

日本の先生はほぼボランティアだろう。

 

熱意だけで休日返上で、

頭が下がる思いだ。

 

 

私もそうやってフェンシングをさせてもらってきた。

 

 

ただ、私はそういったシステムとは別の、

 

習い事としてのフェンシングクラブを確立したい。

 

プロだからこそ、結果を求められる。

プロになるからこそ、質が上がる。

 

プロでお金をもらうからこそ、

よりレベルが上がっていく。

 

仕事だからこそ。

 

 

違うか?

 

 

今日本でサーブルをやっている学生達。

これからサーブルをはじめようとする子供達。

 

 

そんな子達が、私のように遠回りをしまくってコーチを見つけて取り組むサーブルじゃなくて、

 

身近にきちんとコーチがいて、

意味のある練習を毎日行えて、

試合に出かけていけるような、

そんな日本にしたい。

 

 

 

知ってさえいれば強くなる子なんて、

ゴロゴロいる。

 

うまく育ててあげれば、

伸びていく才能なんて沢山いる。

 

試合で勝てないのは弱いからじゃない。

 

 

ただ、知らないだけなんだ。

 

 

教えてくれるひとがいないだけなんだ。

 

 

実際、指導者が沢山いる地域は、

世界レベルの選手を続々輩出している。

 

 

 

今の子達はゆとりだ

昔はみんな頑張ってた

 

そんな声をたまに聞くことがある。

 

 

そうじゃなくて、

 

頑張り方が変わっただけなんだ。

 

 

昔は根性練習で、とにかく走るとかフットワークをひたすらするとか。

 

今そんなことしたら、熱中症でしぬよ?

 

 

どうしたら試合で勝てるかという

 

質問を投げかけてあげればいい。

 

 

世界は近いんだよということを

 

私の活動で少しでも知ってもらえたら嬉しい。

 

 

海外に行けっていってるわけじゃなくて、

 

 

 

ただやるからにはその時間を有効活用して

試合での勝利にみんな繋げたいよねって話。

 

 

 

強くなろうと思ったら、

いろいろ方法があるんだよって話。

 

 

 

せっかく一生懸命頑張ってるんだから、

 

そういった子達を正しい方向へ導いてあげたい。

 

 

 

試合で勝ちたいのは皆同じ。

 

せっかく練習している時間を、

実りのある時間に。

 

 

それがコーチの役目だろう。

 

 

 

ワールドカップに出る選手も

日本の大学生も

 

みんなと話をして、悩むテーマは大体同じだということに気づいた。

 

 

答えがないから、悩む。

 

 

サーブルにはある。何通りか答えが。

 

 

ミスしない人が勝つ。

 

 

 

答えがあるのは、ルールがあるから。

 

 

 

もちろん自分も同じくなやむ。

 

 

 

その答えに気づかせることができるのがコーチだ。

 

 

私は、日本にいる間は自分の練習をするにはコーチ業が絶対ついてくるので、

 

 

色々考えている。

 

 

自分への気づきばかりだが。

 

 

 

そんな夏も悪くないって、

 

 

最近思うんだ。

 

 

 

いつかこの現状を変えてみせる。

 

 

そんな2018年夏。

 

 

ブーイングでそうだなこのきじ。あはは。

 

 

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