アスリートというのは難しい職業である。
私はそもそも自身の資金で競技をしているので、
自称アスリートなのだが。
例えばイタリア語の試験ならば、その日までに準備をして、
過去問題を徹底的にやり尽くし、スピーキング、ライティングの練習をやり続ければ
。。。。ある程度の点数は取れる。
と、思う。もちろんとてつもない努力は必要だが、それは必ず実を結ぶ。
不合格でも合格するまで挑み続けるだけである。
私にあっている試験の場合はだ。あっていない試験の場合その限りではない。もちろん。
だから、世の中の試験を否定するわけではない。自分の好きな試験の場合。
簿記3級で100点を取ったことがある。
新入社員、入社前の課題であった簿記3級。
講座に通わせてもらって、暇だった大学生はひたすらそれだけ勉強した。
スポーツの学部とは程遠い全くわからない分野。
それでも実は結んだ。
ところがだ、アスリートの場合そうもいかない。
最近すごく感じる。私の場合、試合は試験であり、テストであり、そして自分を磨く目標である。
たとえ、完全だと思って準備をして試合に行っても、
負ける時がある。自分の弱点に攻め込まれる時がある。
もちろん勝つ時もある。うまくいくときもある。だから、勝負なのだ。
勝つためにやっている。
どうしたら勝利につながるか、毎日朝晩練習して、
コーチと話し合って取り組んで、
戦術、フィジカル、メンタル、スキル。
全てを調整して、試合まで持っていっている。
先日のコメントにも頂いたが、自分が失敗だと思っていることは
実は失敗ではないのかもしれない。
今回のベルギーは、たしかに予選でまた敗退した。
試合内容、心の中は、フランスよりも進化していた。
そして見つかった新たな課題。 戦術の繋ぎ合わせ。 組み立てである。
持っているものを、5本勝負の中でどれだけ正確に組み立てることが出来るか。
ワールドカップの場合、日本の試合とは違って、
少しでも隙を見せると攻め込まれる。
その逆に自分もそのスキに入り込めているのもしかり。
では、どうやって自分のペースを維持し続けるか。
それは自身のふるまいと、ペースと、戦術の組み立ての練習である。
なるべく思考をいれずに、感じて戦術を組み立てる。
考える私の場合、一度思考を働かせると考え込んでしまう。遅い。
その頭を静かに頭の奥底で動かしながら、表面では感じて、するどく決断する。
それが私の種目。サーブル。
正確に、冷静に、そして感覚を研ぎすませて感じる。
本当のトップアスリートは、何も考えなくてもこれができる天才か
ゴールデンエイジか、私のような人より自身のコントロールに努力を要する選手か。
ベテランが強い理由は、経験値と自身のコントロール力だろう。
フィジカルは若い選手がもちろん強い。
しかし、フェンシングはその限りではない。14mの戦略である。
ああ、いつからこんな選手になったんだろう。
私のコーチ。その教え方である。毎日毎日。話をする。アドバイス。
マユ、これはね。この場合は。 ちがうううううううう!!!!!!怒 など笑
最近、真面目にフェンシングのことを考えすぎていたんだろう。
勝利への執着。これはしなければならない とか、 これもして置かなければならない とか。
未知の世界への挑戦への不安があったんだろう。
私は、〇〇な選手だから、〇〇をしておかなければ MUST!!!!!
ああ悪循環。
もっと楽しく、気楽に力を抜いた挑戦でよかったのではないか。
だれの資金だ? 自分
だれのPROJECTだ? 自分
だれがしたいんだ? 自分
だれのためだ? 自分
だれがかったら嬉しい? 自分
だれの選択で今ここにいる? 自分
ああ、全て自分である。私が勝とうが負けようが誰も傷つかない、誰も痛くない。
ワールドカップで戦うという場所を与えてもらったのだ。
それを 周りのせい にしていた部分が大きくあった。
私をサポートしてくれる人達は何を応援してくれている? 私
こうしてその人達に支えられながら自分で決めてきた道が最終的に成功することが
私のその人達への恩返しであり、感謝の伝え方である。
その試合はワールドカップ?? いや違う。
2016年宣言していた全日本である。
私はその全日本を 勝たなければいけない 枠に入れていた
先日のランキングマッチのようではなく
自分の今までのイタリア生活で学んだこと、練習したこと、できるようになったこと
それら全ての発表会にする。
自分のBESTを 楽しみながら 鋭く冷静に 14Mのピストの上で 表現する。
それが私にできる今の一番BESTな試合への取り組み方ではないかと今朝思った。
自分が好きでやっているこのPROJECT。
最終目標くらい、好きに試合しよう。 自分のやりたいことをやろう。
そのために、明日からミュンヘン行ってきます!!!!(^^)
私のこの葛藤や学びが、このブログが将来
あの選手はこんな過程を経て、こんな選手になったんだという軌跡になるように
私は今の自分をここに書き留める。
さあ、そろそろすべらない話でも探そうかな。
できる という自分を 自分が できないかもしれない という自分にしていた。
そんなことない。 できてきたから 今ここにいるんだ。
できる。 できる理由を常に自分で持っていよう。